ダルエスサラーム便り |
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Kusikia si kuona No.14![]() 相澤 俊昭(あいざわ としあき) -ムベヤ-丘と山の多い町-今回は前回のイリンガの続きの話。イリンガで3泊した後に、バスでムベヤまで行って来ました。実は、本来の旅のスケジュールでは、タザラ鉄道に乗って、ムベヤまで行き、そこからキトウロ国立公園に行くのが目的だったのですが、タザラ鉄道は年末のハイシーズンで混んでおり、残念ながら列車のチケットを取れなかったのでした。でも、前からムベヤ方面は行ってみたかったので、せっかくだからバスに乗って行くことにしました。 ![]() <ムベヤ市内の展望> ムベヤはザンビアとタンザニアを結ぶ『タンザン・ハイウェイ』の通り道で、交通の要所になります。ダルエスサラームからも舗装された道が通っているので、車で13時間程度で到着します。イリンガからは6時間程度で着きました。ダルエスサラームから直行バスも出ていますが、途中、イリンガに泊まって観光をするのがお勧めかなと思います。その方が、長距離の移動がきつくないでしょう。タンザニアとザンビアの両国を結ぶ交通の要所だけあってスーパーマーケットの店頭に並ぶ品物が豊富な気がしました。ダルエスサラームでは見かけない商品が並んでいます。中でも南アフリカ製の商品をよく見かけたのは、ザンビア経由で運ばれているからでしょうか。タンザニアの内陸の町でも、これまで行ったタボラなどとは違って、町の規模も大きいし、経済活動が盛んで、活気があるような感じがしました。 ![]() ムベヤは標高が1,700mほどあるので、結構涼しく感じました。タンザニア北部のアルーシャやモシのような印象に近いと思います。タンザニアの乾期(6月から8月)は、一年の中でも最も気温が低い時期なのですが、ここムベヤでは10度を下回る事もあるそうです。以前、さらに標高の高い山間部では霜が降りることもあると聞くから驚きです。蒸し暑いダルエスサラームから来ると、ちょっとこの寒さは想像しがたいかもしれません。またムベヤは雨も多いのですが、私が滞在していた時も、ほぼ毎日雨が降っていました。おかげでほぼ毎日、ホテルに缶詰状態でしたが、時折の晴れ間に町を歩くと、埃っぽい感じがなく、清々しい印象を受けました。 ![]() <ロレザ山> 実際にムベヤの町中を歩くと、大きな丘がたくさんあり、とにかく坂が多いなあという印象です。町の周囲にはムベヤ山(2,809m)、ロレザ山(2,656m)があり、どこからでも山々が見渡せるので景色がとても良かったです。市内には観光になるような目玉の所はほとんどありませんが、ちょっと町から外れて郊外へ行くと、タザラ鉄道駅や市場や通りの両端にいろいろな物を売っている店が並んだメインストリートに出ます。また、ここでは文化観光も行われているようで、トレッキングや近隣の農村や茶農園に案内するアレンジをしてくれるグループや旅行会社もあるそうです。タンザニア北部のサファリやキリマンジャロ登山といった観光とは、また違った面白さがムベヤにはあると思います。北部の都市に多い観光客の客引きに声をかけられる事は、一度もなく、ゆっくり町を散策出来るのがいいです。次回こそはタザラ鉄道に乗って、ムベヤとキトウロ国立公園に行こうと思います。 (2014年3月15日) *;『Kusikia si kuona』とは日本語で百聞は一見にしかずという意味です。タンザニアで私が実際に見て、感じたことをこのページで紹介していきたいと思います。 |