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タンザニアからの手紙 No.31金山 麻美(かなやまあさみ)
ガソリン代高騰のあおりで、バス代が8月1日から値上げになるのは、知っていた。現在ガソリン1リットルTsh1,700である。($1=Tsh1,150:8/10現在)今まで10km以下の距離のバス代はTsh250だったのが、8月1日からTsh300になった。それに伴って学生料金もTsh50からTsh100になったのであった。 その後、カーラジオを聞いていると、あの中学生たちは、バス代値上げ反対のデモをしているということだった。ラジオのリポーターが、デモをしている生徒にインタビューをしようとしたところ、みな、遠くへ行ってしまって、なかなかつかまらないというシーンがあった。やっと捉まえた生徒が正直に自分の名前や学校を言っているようなので、大丈夫だろうかと心配になっりもした。聴いたところによると、デモに参加した生徒たちは、警官に水をかけられたりしていたということだったから。あんなに生き生きとした表情をしていた若者たちだっただけに気になった。 タンザニアでは小学校7年間は義務教育だが、中学校は違う。試験を受けてパスしたものだけが入学できる。近年、中学校進学試験にパスする生徒はだんだん増えて60パーセントを越していると聞いている。政府も中学校増設を呼びかけているし、ルカニ村便りにもあるように村人が寄付金を集めたり、自助努力をしながら中学校建設をしているところもある。
数は少ないが全寮制の公立中学もあり、食事もついての年間の授業料がTsh70,000だそうだ。往復の時間とバス代が節約になるため、全寮制の中学に行きたがる子供(と親)も多いと聞いている。たしかにバス代のことを考えると全寮制のほうが安くつきそうだ。しかし、学校によっては朝食は紅茶だけだったり、食費が足りなくなると学校を早く閉めて子供を家に帰すなどということもあるらしい。また、いい先生に当たればいいが、そうでないと、全寮制だと塾に通えないという問題もでてくるそうだ。(進級、進学するためには、-塾(トウイションと呼ばれる私塾。教師がアルバイトしていることが多い-に通わないときびしい、ということらしい) ともあれ、中学生たちは、「バス代値上げに反対する」という主張を掲げて果敢にデモを行った。黙って耐えるだけでは物事は動かないだろう。(親たちはどうして黙っているのだ?という疑問はあるけど)でも、それに対する当局からの返事はまだない。 (2008年8月15日) |