ダルエスサラーム便り


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Twende Pamoja No.10

橋本芙美子


 

橋本 芙美子(はしもと ふみこ)




おわりに



タンザニアにきて2年弱、長いのか短いのかはさておいて、この国のこと、人々の様子など少しは知ることができたと思います。良い面・悪い面合わせても、タンザニアは外国人にも安全の面では住みやすい場所だと思います。東アフリカ各国を旅行されているお客さんがダルエスサラームの空港へ到着したとたんに、ここなら安心ホッ、とタンザニアのことを全く知らないのにそう感じた、と言われていたのが印象に残っています。

水も電気も安定供給されないのが生活する上では一番の問題ですが、私は広い家も家電も車も与えてもらい十分な生活をさせてもらっているので、多くのタンザニア人の暮らしとは程遠いかもしれません。家にお手伝いさんがいて、警備の人が24時間いるので、何かあっても安心でした。彼らが何かあったときには私に遠慮なく言ってくるので、運命共同体みたいでいやになることも多々ありましたが、それもタンザニアで暮らすなら避けて通れません。逆に言えば、こちらも困ったときはお願いできるし、快く助けてくれます。

仕事においては、なかなか難しいものがありました。私たちのお客さんはタイトスケジュールの日本人、同僚・同業者はおしゃべり大好きなタンザニア人。そんな彼らから見れば、日本人はどうしていつも忙しいのか、どうして細かいのか、きっとわからないだろうとよく思います。日本のやり方を理解してもらえるように、こちらもタンザニアの人々を理解する努力が必要と思います。でも彼らになら、「疲れたー」とか弱気なことも言えるので、不思議です。元気をもらったことが多いように思います。

また、ここで仕事をする中で、大ピンチが何度も訪れましたが、タンザニア人スタッフが電話1本で解決したり、彼らでなければできないことがたくさんありました。やっぱり私たちは外国人なのだと思わされる瞬間です。人との繋がりをとても大事にしており、誰にでも挨拶したり広くつきあって、仕事の上でも駆け引きが上手なような。そんなに深入りはしないけど、その時々でおしゃべりを楽しむ余裕のある人々。タンザニアの人々のそういうところが好きです。

 

(2011年2月15日)


*「Twende Pamoja」  スワヒリ語で、一緒に行きましょう、という意味です。タンザニアのいろんな場所や出来事を紹介することを通して、タンザニアの魅力を一緒に発見していけたら、と思います。

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