1.正式国名:オマーン・スルタン国(Sultanate of Oman) 2.首都:マスカト(Muscat) 85万人。 3.元首:カブース国王(Sultan Qaboos bin Said)1970年即位。絶対君主制。 4.独立:1744年から現在のブサイード王朝が続いている。アラビア半島の国では唯一植民地化されなかった国(港の占領を除く)。 5.人口:415万人(2015年オマーン国立情報統計センター) 6.面積:31万平方キロ 7.言語:アラビア語が公用語。 8.通貨:オマーン・リヤル。2016年1月現在US$1=RO0.3845。RO1=$2.595=約320円 9.ビザ:日本人には必要。ダルエスサラームのオマーン大使館で取得できるのはビジネス・ビザのみ。写真2枚。 観光ビザは空港で簡単に取得できる。10日間以内ならRO5、1ヶ月までならRO20。 10.日本大使館:マスカトにある。 11.オマーンへの交通: (1)空路:ダルエスサラームからオマーン航空(WY)が毎日、ザンジバル経由で直行便を飛ばしている。ドーハ経由のカタール航空(QR)、ドバイ経由のエミレーツ航空(EK)などで行ける。 12.主な見所 (1)マスカト:首都。歴史的に重要な交通の要路で、ポルトガルの侵略を受け、城塞が置かれていた時代もある(16~17世紀)。 (2)ニズワ:ブサイディ王朝の前のヤーリバ朝(1640~1744年)発祥の地。高原地帯の中心地。 (3)スール:東部の港町、昔からダウ船によるペルシア湾、紅海、インド西海岸、東アフリカ海岸との交易の中心地の一つ。現在もダウ船の造船所がある。 (4)サラーラ:南部のドファール地方の中心地。7~8月には南西モンスーンが雨を降らし、緑の風景に変えるという。亜熱帯性の果物やココヤシが見られ、北部の風景とは違う。 13.簡単な紹介:ザンジバルを含めた東アフリカ海岸(スワヒリ海岸)と深い歴史的なつながりを持ち、往来が盛んである。 ★追加情報★オマーン紀行 |
(1) マスカトの砦。 オールド・マスカトと呼ばれる地区は、入り江の両脇に砦があり、中央に旧王宮がある。ポルトガルとオマーンが奪い合った軍港である。写真の手前の砦がミラニ・フォートで、奥がジャラリ・フォートである。 |
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(2) マスカトの王宮(アラム・パレス)。 オールド・マスカト地区の中央にある旧王宮。スルタンは現在住んでいない。周辺には財務省など政府機関が並んでいる。 |
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(3) マトラのスーク。 伝統的なアラブの市場で、金銀細工、衣装、香辛料、雑貨などを売っている。店主はオマーン人以外にもインド系が多いようだ。お客には地元の人間も多いが、外国人観光客を当てにしている店も多い。 |
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(4) マトラの伝統的な建物。 マトラ地区は伝統的なダウ船の港で、現在も外国からの観光船やクルーズ用ダウ船が停泊している。建物は伝統的なベランダがあるものが残っている。 |
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(5)スルタン・カブース・グランド・モスク。 2001年完成のオマーン最大のモスク。内部は豪華絢爛なイスラーム装飾で、非ムスリム外国人も見学できる。 |
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(6) ワディ・シャブ。 オマーンには峡谷、涸川がたくさんある。マスカトからスールに行く途中に立ち寄った。地元の人や外国人もキャンピングをするという。 |
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(7) スールのダウ船博物館。 交易の主役だったダウ船はほとんど姿を消し、観光ダウや漁船として残ってるが、スールでは依然としてダウ船が残っていて、一部輸送にも使われているという。1951~93年まで現役だったダウ船Fatah al Khairを展示する博物館がある。 |
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(8) スールの造船所。 オマーンで唯一残っていると言われるダウ船の造船所。今回はカタールの船主の注文で2隻が造られていた。サイズに依るが、9か月~1年間かかるという。 |
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(9) イブラ郊外の過疎の村。 山裾にへばりつくように存在していた山村。ワディが流れ、要塞のような壁に囲まれ、山の上には物見の塔が建てられ、他氏族の侵入に備えていたようだ。現在は都会や近隣でも便利な道路沿いに住居を移す人が増え、昔ながらの山村は朽ち果てそうになっていた。 |
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(10) サラーラの繁華街。 「City Centre」地区は空き地が多く建設途上であるが、中心の繁華街はある。昼間は総じて静かで夕方になってから人出が増える。 |
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(11) サラーラにある乳香の木。 南部のドファール地方は紀元前から乳香の輸出で、ローマなどに知られていたという。ユネスコ世界遺産の一部を構成するアル・バリード遺跡の中に乳香博物館がある。 |
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(12) サムフラム遺跡。 サラーラの東40㎞ほど、タカとミルバートの間の海岸にある、これも世界遺産を構成する遺跡である。ワディが海に流れ出す丘の上にある小さな都市国家遺跡で、乳香の輸出で栄えていたとされる。 |
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(13) ミルバートの漁船。 13~15世紀はインドへの馬の輸出で有名だった港。現在は漁港で、船外機を付けた小型ボートと中型のダウ船が多く停泊している。 |
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(14) ニズワ城 マスカトから内陸へ175km入ったハジャル山地の南側の麓にあるオアシスの町。現王朝(ブサイード朝)の前のヤーリバ朝の本拠地。 |
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(15) ニズワのスーク ニズワ城の脇にある市場。金曜には近在、遠方から野菜、魚、家畜(ヤギ、牛)を持って(連れて)集まってくる。またハンジャル(半月刀)、コーヒーポットなどの銀細工や水ガメなどの土器などの産地でもある。 |
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(16) タヌーフ渓谷 ニズワの郊外、正式な地名は聞き忘れた。タヌーフというミネラル・ウォーターのブランド名で有名な村から入ってワディを遡って行くと、ラクダやオマーンヤギが行き交い、その終点の集落は岩山にへばりつくようにあって、ナツメヤシの林が人跡を示している。 |
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(17) ナハル城 マスカトから110km、ハジャル山地の北側でルスタックに向かう道沿いにある村。豊かな湧水があり、渓谷には水が流れ、ファラジが各家庭を通り抜け、ナツメヤシの林が広がっている。 |
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(18) ルスタック城 マスカトから160km、ハジャル山地の北側の麓のオアシスの町。ブサイード朝発祥の地とされる。温泉が名物になっている。 |
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