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Harufu ya Karafuu | 森田(もりた) さやか | ![]() |
第7回 ムワンザへの小旅行
メンバーは普段からプレシージョン航空をよく利用しているという各旅行代理店から1名ずつ招待された15名に加え、プレシージョン航空のスタッフ1名、総勢16名。さすが旅行業界で働いている人たちだけあって、みんな時間通りに空港に集合。
約2時間のフライトを終え、やっと到着したムワンザ。私個人としては学生時代に一度訪れただけの町だったので、非常に楽しみであった。ムワンザに到着した途端、メンバーの女性一人が急におしゃべりになった。彼女はムワンザの出身らしく、迎えに来てくれていたマイクロバスでムワンザの町へ向かう車中ずーっと一人でしゃべっていた。「この道をずっと真っ直ぐ行くと私のおばさんちがあるのよ!」「ここは○○教会よ!」「私が通った小学校よー!」…。ムワンザオフィスにいるプレシージョン航空の人が私達を案内するために同行してくれていたのだが、彼の出番は全くなし。彼女の案内を聞きながらホテルに到着した。 少し遅い昼食を食べた後、ムワンザからボートで30分ほど、ビクトリア湖に浮かんでいるサーナネ島へ行った。用意してもらったビールやジュース、水などを各自持ち、島の中に作られたハイキングコースを歩く。サーナネ島ではライオンとハイエナが一頭ずつ檻に入れられて飼われている。かわいそうだとも思うが、近くで彼らを見るととても大きいので驚いたし、タンザニア人もライオンに触ったりしてとても楽しんでいた。
今回の旅は1泊2日だけの短いものだったが、またもタンザニア人のおもしろさを垣間見てしまった。例えばムワンザ出身の彼女、プレシージョン航空から招待された人が食べているバイキング料理を、母親が来たからと母親の分もたくさん取って、どこかへ消えていってしまった。翌日もプレシージョン航空が立てた予定がきちんとあるにも関わらず、友達か誰かに会うとかで、彼女指定の場所へみんなで送り届けた。別の女性は、ムワンザに親戚がいるから会いに行きたい、○時に△△へ迎えに来て欲しいと出て行ってしまったり、他の人はお腹が空いたから何か食べられる場所の前で降ろして欲しいと言い降りて行ってしまった。私はそんな彼女達の行動を見る度に驚いていたが、車や食事をすべて手配してくれていたプレシージョン側の人達も彼女達のわがままを、たぶんきっとわがままとも思わず快く受け入れていた。一緒に回っていた他のメンバーも全く気にする様子がなかった。招待された旅行で、しかも予定はきちんと組まれているのに、それを無視する彼女達、そしてそれを受け入れる人達。日本では考えられないことではないだろうか。日本人の私からは想像もできなかった行動を起こすこの彼女達と、それを取り囲む回りの人達を見ているのが非常におもしろかった。
(特にこの日はプレシージョン航空全体に問題が起きていたようで)帰りは予定より4時間ほど遅れて出発した私達だが、まだまだムワンザにいたいと朝からごねていた私達から文句は出なかった。帰りに乗らせてもらえるはずだったボーイングにも乗れなかったが、誰からも文句は出なかった。 (2008年6月18日) ☆Harufu ya Karafuu(クローブの香り)は、とてもいい香りで多くのタンザニア人は好きだとか…。 森田さやかがタンザニアの良い部分、ステキな部分を書いていきます。 |